大阪府の夜スペの記事に思う
「おおさか・学び舎」事業自体は、非常にいい発想だと思う。元教員や学生が、学校で補習を行うは、いいことだ。学習塾の講師だってその中に自主的に参加するのは全然構わないだろう。学校の補習事業のサポーターを公的に募ることにも、全く異論はない。そこに学習塾の講師が参加することも、十分に考えられることだ。
理者がしっかりし、その補習事業の目指すべき方向性が明確であれば、その事業は、上手くいくし、経験知も積みあがっていくことだろう。
しかし、ある特定の学習塾という法人と業務提携的にこれらの事業を行うのは、どうだろうか。朝日新聞の記事の中に、ある市の教育委員会の担当者のコメントがある。「財政が厳しいなか、無料で来てもらえるのならお願いしたい」というものだが、この発言に、企業がこの事業をサポートする上でのある種の意図が含意されているように思う。
それは、市の教育委員会の担当者としてみれば、学習塾の宣伝効果として考えてほしいという意味だ。企業である以上、学習塾は、講師派遣を有料で行うはずだが、それを承知で、無料であれば来てほしいというのは、「教育委員会に選ばれた学習塾ですよ!」という箔(=宣伝効果)がつくのだから、それで何とかお願いしたいという意味なのだろう。こんな馬鹿げた話はない。
その証拠に、大阪に拠点が全くないといってよい「サピックス」という塾の名前が出ているのだ。大阪進出の前宣伝としてサピックスが、この「おおさか・学び舎」事業を利用するような構図が見える。
昨今の教育行政の何でもありは、いかがなものだろう。学校が地域に解放され、地域のノウハウが入るのはいい。学習塾のノウハウを入れるのもいい。私も、学校の先生方に、学習塾の授業とは、こういうものだという研修もしているし、また生徒指導の研修もしている。
しかし、学校の先生方のプライドまでを損ね、今までやってきた実績までもを無視して、何が何でも学習塾との連携という形をとり繕うのは、どうもおかしい。学習塾の手先に学校がなるとは、言わないまでだ。
学習塾と学校の競争関係は維持しながらも、ともに向上できる関係作りが、望ましいような気がする。ある特定の学習塾と連携する前に、学習塾の講師一人ひとりの学校参加を企てた方が、余程スッキリとするように思うのだが、どうだろうか。



