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指導の効果は、生徒のモチベーションによって左右する!


 先月の終わりに朝日新聞に「導入進む『習熟度別少人数授業』 きめ細かな指導探る」という記事があった。学校の中に随分と習熟度別クラスが浸透しているようだ。しかし、直ぐには効果が上がらないようなのだ。今回は、なぜ、習熟度別クラスの効果がなかなか上がらないのかを考えたい。
 習熟度別少人数制は、学習塾の代名詞のようなものだが、進学塾になればなるほど、この習熟度別少人数制は、上位クラスのためのもので、下位クラスのためのものではない。
 たとえば、進学塾で、6年生が100人いたとすれば、最上位クラスは選び抜かれた生徒20人、上位クラスは25人、中位クラスは25人、下位クラスは30人という具合で分けられる。こういうクラス分けを進学塾は、定期的にやっていくのだ。それは、生徒のモチベーションにかかわることだからだ。
 一般的なクラス分けの効果を言うと次のようになる。最上位クラスに選ばれた生徒は、まさに選別されたことをモチベーションの源泉にする。上位クラスは、次は最上位クラスに入ろうと敗者復活戦を誓ってモチベーションの源泉にする。中位クラスからは、下位クラスに落ちないことをモチベーションの源泉にするようになるが、下位クラスは、モチベーションの源泉を探しにくくなってしまうのだ。
 習熟度別少人数制と言うと、生徒の学力レベルに合わせた指導が効果的だから行なっていると思われているが、進学塾では、そのことが主眼ではないのだ。
 モチベーションの源泉に使っているのと、最上位クラスの学力を引っ張り上げようとすることを主眼にしているのだ。このことをまず押さえてこの記事を読んでみると、習熟度別少人数制は、その形態だけでは、低学力層の生徒を学力的に引っ張り上げることは、効果的ではないように思う。
 学力向上を目論むのならば、生徒のモチベーションに関係する視点がどうしても必要なのだ。低学力層の生徒には、習熟度別少人数制よりも、グループ学習を取り入れて、社会的な文脈から学習を行なった方が、効果的だと思う。誰でもが主役になれる機会を持つことのほうが、学習意欲が湧くからだ。
 教える視点よりもまず、生徒のやる気を引き出す視点を学校にも導入するべきだ。この視点を持つことが、学力向上の第一歩だ。そのために、わかる授業を保証しようと言うのならば、習熟度別少人数制の形態をとって、下位クラスは、教え方の工夫と使用教材の工夫をすることだ。


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